数式を表示するためのプラグイン「Simple Mathjax」をインストールしました。使い方などについてご紹介します。
WordPress プラグイン「Simple Mathjax」
ウェブサイト等で LaTeX のように数式を表示するためのライブラリとして,MathJax があります。
今回ご紹介するのは,WordPress で MathJax を使えるようにしてくれるプラグイン「Simple Mathjax」です。
プラグインのページ:https://ja.wordpress.org/plugins/simple-mathjax/
インストールしたら,プラグインを有効化するだけで使用できました。
設定する必要がある項目はありませんでした(少なくとも私の場合は)。
ちなみに,記事執筆時の このサイトの WordPress のバージョンは,5.2.4 です(2019年11月3日)。(少し試しただけですが)問題なく使えていますので,WordPress 5.0 以降のバージョンでも問題なさそうです。
【2020年3月18日 追記】現在,このサイトで Simple Mathjax が正しく動作していない状況です。このサイトの2020年3月18日現在の WordPress のバージョンは 5.3.2 です。上記のとおり,バージョン 5.2.4 のときは正しく動作していました。WordPress のバージョンアップが原因かどうか分かりませんが,バージョン 5.3.2 では Simple Mathjax が動作しないかもしれませんので,ご注意ください。
【2020年4月5日 追記】私の設定がおかしかったようです…たぶん。Simple Mathjax の設定画面で「Mathjax major version」を 3 から 2 に変更したら,表示されるようになりました…たぶん。
数式の例
行内(インライン)数式
WordPress Gutenberg エディタの ふつうの「段落」ブロックにおいて,ドルマーク1つずつで囲みます。
「関数 $y=ax^{2}+bx+c$ について考える。」
→「関数 $y=ax^{2}+bx+c$ について考える。」
ふつうに $\mathrm{\LaTeX}$ で書くのと同じですね。
ただし,通常の LaTeX では,数式(あるいは英数字)と日本語との間のスペースが自動で挿入されますが,この場合(WordPress で「Simple Mathjax」を使って数式を表示する場合)は,自動ではスペースが入りませんので,半角スペースを数式の前後に入れておいたほうが見やすいかもしれません。
ちなみに,この「$\mathrm{\LaTeX}$」というのは,\mathrm{\LaTeX} をドルマーク1つずつで囲んで表示しています。(数式が多くなるとページの読み込みも重くなると思ったので,これ以降はふつうに LaTeX と書きますね(笑))
ドルマーク \$ … \$ ではなく,\( … \)
を使っても行内数式になります。
「関数 \( y=ax+b \) について考える。」
→「関数 \( y=ax+b \) について考える。」
別行立て(ディスプレイ)数式
ふつうの「段落」ブロックにおいて,\[
と \]
で囲むと,次のようになります。
「関数 \[ y=ax^{2}+bx+c \] について考える。」
→「関数 \[ y=ax^{2}+bx+c \] について考える。」
これも LaTeX と同じ書き方で OK ですね。
ただし,\[
と \]
が別々のブロックになると数式として認識されないようですので,ご注意ください。
数式の文法
数式は,MathJax の記法で書くことになります。
参考 MathJax 本家のドキュメント:http://docs.mathjax.org/en/latest/(英語ですが一応記しておきます。笑)
参考 ぎるばーと様のサイト:MathJaxの使い方
おすすめ MathJax のコマンドを簡単にコピーできるサイト:http://easy-copy-mathjax.xxxx7.com/ (とても便利です!)
「ふつうにブログの中でドルマーク $ 使いたいときもあるんだけど…」
そんなときも ありますよね。大丈夫です。
地の文で半角のドルマーク \$ \$ \$ を使いたい場合,半角のバックスラッシュをつけてエスケープすることで「 \$ 」を表示できます。
「\$ abc \$」
→「\$ abc \$」← 数式になりません。
同様に,地の文で「 \[
」を使いたいときも,バックスラッシュを使います。
「\\[ abc \\]」
→「\\[ abc \\]」← 数式になりません。
あ,ちなみに,全角のドルマークなら,そのままで大丈夫ですね。
$a$ ← 全角のドルマークなら,何もしなくても数式になりません。
マクロも使える!
このプラグインを有効化すると,WordPress の「ダッシュボード」(wp-admin)の「設定」に「Simple Mathjax」の項目が増えます。
設定ページの一番下の「Custom LaTeX preamble」で設定できるのが,LaTeX でいうところのプリアンブルの内容です。
\newcommand や \renewcommand を使って,自作のコマンドの定義などを書くことができます。
たとえば,「Custom LaTeX preamble」に
\newcommand{\abs}[1]{\left| #1 \right|}
と入力することで,ブログ内で \abs を使って「\$ \abs{ x – \dfrac{y}{3} } \$」→ $\abs{x-\dfrac{y}{3}}$ などと書いたりすることができます。
ちなみに,この \abs を定義する文は,設定ページに「Custom LaTeX preamble」に書けることの例として載っていたものです。引数(中身)の大きさに応じて長さが自動で調節される絶対値記号ですね。
余談 まっったくの余談ですが,「引数」って「いんすう」じゃなくて「ひきすう」って読むんですよね。最近は慣れましたが,最初の頃は度々「いんすう」って読んでいました。笑
おしまい
以上,WordPressのプラグイン「Simple Mathjax」のご紹介でした。
読んでいただき,ありがとうございました。
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